先生と教官室2〜新しい道〜
次の日。
とても高い気温の中、更にムシムシとして暑い体育館に全校生徒が集められた。
待ちにまった終業式。
そして、夏休み!!
『それでは皆さん、教室へと戻って下さい。』
校長先生や生徒指導の先生の話しもろくに聞かず今日からの事を考えていると、あっという間に終業式は終わっていた。
あ…考えすぎてたな。
「伊緒ー、夏休みだねぇ!!」
列の後ろらへんから走ってきた恵那は、もうすでに夏休みモード。
いや、恵那だけじゃなく全校生徒かな?
「もう今日からバイトなの?」
「あ、いや…バイトは明日から。でも今日はーその…」
「ん?何だ何だ?何かあるのかな?」
さっきまで平然としていた顔が、少し火照った気がする。
体育館シューズを持つ手にも力が入る。
「バイト近くにお引っ越しー…みたいな?」
「はぁっ??!」