先生と教官室2〜新しい道〜





家から喫茶店までは車で一時間弱はかかる程遠い。






交通機関となればお金のない私にとってはとても痛い出費であり、もたない。







そう思って諦めようとした時、まさかの提案が出たのだ。








「……先生の家に夏休みの間だけ泊まる事になって、さ…あはは。」







恵那だけに聞こえるように、耳元で小声で話した。






あの日、先生と話しているうちに解った事。






それは、本当はスーパーで買い物をした後に、あの“earnestly”という名前の喫茶店に連れていってくれようとしていたこと。






それと、そこでバイトをしてみないかと話そうと思っていたということ。






先生の家から喫茶店までは歩いて20分くらいで、昔よく通っていたらしい。







志帆さん達とも昔からの付き合いで、新人の頃にはよく話しを聞いて貰ってたと、先生は笑っていた。








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