先生と教官室2〜新しい道〜
「何やってんですか。」
「だってお前…」
冷静なツッコミをする進藤先生は、焦る俺に眉間のシワをよせる。
その後にティッシュを取って渡してくれた。
「別に今日だけついていくだけですよ。泊まるとは言ってないじゃないですか。」
「っだからなんで!!」
進藤先生が付いて来る意味が解らん!!
同伴してもらわなきゃいけないほど俺は子供じゃない。
まして道を間違えるわけではないし。
「教師が二人居たら、誰かに見られても言い訳できると思っただけですよ。」
「………ん?」
「甲田先生の家なら生徒も近くには住んでない地区だからいいですが、片瀬さんの家の付近は違うでしょう?」
「…………。」
確かに、それもそうだ。
いくら暗いとはいえバレないわけじゃない。
俺の車を知っている奴だっているしな。
「…どうしますか?」
俺の顔をちらっと見てから、進藤先生はお茶に手をかける。
なんか、こいつの方が余裕あって年上みたいだな。
ちょっとした敗北感。
まぁ、ちょっとだけど。