先生と教官室2〜新しい道〜
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ピーンポーン
「あっ、先生じゃない?」
恵那と二人でベットでゴロゴロしながら話していると、家のインターホンが鳴り響いた。
でも、時刻は七時を少し過ぎた位で約束の時間には早すぎる。
「きっと宅配かなんかだよ。」
それに、家に着いたら電話すると先生からメールもきた。
その電話はまだ来ていない。
「えー、でも伊緒のお母さんと話してる人の声って…先生じゃない?」
「えっ…」
ドアに耳をつけて会話を聞き取ろうとしている恵那。
私もその真似をして耳を澄ましてみた。
「……ほんとだ。」
確かに、あの声は先生だ…。
でも、どうして私には言わずお母さんと話しているのだろうか。
「伊緒、バレないように部屋出て階段行かない?」
「うん、行こ。」
全神経を足へと集中させ、物音一つたてないよう二人で階段へと移動した。