先生と教官室2〜新しい道〜
さっそく行動を起こそうと立ち上がった瞬間、ズボンのポケットの中にある携帯が激しく振動した。
メールの送信者は、さっき私が送った相手の恵那だった。
ディスプレイを見て、慌ててメール画面を開く。
返信されてきた恵那のメールは、文章からも伝わってくるぐらい緊張している。
今から電車に乗るという報告と、何を話したらいいか解らないという戸惑い。
きっと、今の恵那の顔は真っ赤だろうな。
「ふふ、恵那ファイト!!」
頑張って!!という素っ気ない文章だけを返信した。
なんか、今日の出来事で二人の何かが変わる気がする。
もちろん、言い方向で。
ダブルデートが出来る日も遠くはないかもしれないなぁ。
嬉しい気持ちを胸にしまい、携帯をゆっくりと机の上へ手離す。
恵那達が駅に着いたって事は、先生が帰ってくるって事だよね。
急がねば!!
どうしても先生が家につく前に完成してしまいたいんだ。