先生と教官室2〜新しい道〜
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「ふー…」
進藤先生と横井を駅へと送ってからやっと家に着いた。
今日は色々頑張り過ぎたかな。
それとも、終業式で気がゆるんだのか。
なんかめちゃくちゃ疲れたな。
車の鍵を閉めエレベーターへと向かう、いつもの行きなれたルート。
歩く度に近づく俺の部屋。
昨日までと違う状況になったからか、やけに緊張する。
意味なく心臓が動いてる気がするな。
「ふぅ……」
伊緒、何やってるかな。
あいつの事だから荷物の整理はとっくに終わっているだろうし。
俺が帰ってきたらどんな反応するんだろう。
やべ、なんか考えるだけでニヤニヤしてきた。
どこの変態だよ俺は…。
部屋の階に着いたエレベーターから降り、少しゆっくりと歩く。
鍵穴に鍵を通し、ドアノブへと手をかける。
あ、なんて言おうか。
やっぱり…これだよな。
「…ただいまぁ。」