先生と教官室2〜新しい道〜
ある週の土曜日。
いつもは営業の日だけど、今日だけは志帆さん達の用事で定休日に。
久しぶりの休みに早起きをしなくていいという気の緩みからか、いつになく深い眠りについていた。
目を覚ますキッカケになったのは、リズムのいい包丁の音。
耳に入ってくる音に重い瞼を開けて周りを見渡してみる。
「あれ……」
隣にいるはずの先生がいない。
そして、いつもより遅く八時にセットしたはずのアラームが鳴る前にとめられているではないか。
現在の時刻は、昼の十一時を差し掛かったところ。
「寝坊だぁぁ!!!」
勢いよくタオルケットから身体を出し、キッチンへと向かう。
先生に朝ご飯を作ってあげてないし、洗濯も掃除も何もしていない。
休みだからって気を抜き過ぎてしまった。
先生に呆れられてたらどうしよう。
「せんせっ!!!」