先生と教官室2〜新しい道〜
「美味しかったぁ…先生、ありがとうございました!!」
「いえいえ、いつも旨い飯作ってもらってるんで。」
「っっ!!!」
い、今の不意打ちはズルイ。
いつも食べている時に美味しいって言ってくれるのに、改めてそんな風に言われると何だか照れてしまう。
手で火照る顔を抑えるように覆うと、その姿に先生が少し微笑んだ。
「…………。」
あ、まただ。
ふとした拍子に見せる先生の目、凄く寂しそう。
何か言いたげな感じで、助けてって言ってるみたい。
「コーヒー持ってくるな。」
食べ終えた食器を持って歩いていく先生の背中を、ジッと見つめる。
いつもと違う雰囲気で魅力的にも感じるけど…やっぱり、いつもの先生がいい。
何でもいいから話して欲しい。
先生、きっと今辛い思いを抱えてるから。
内容までは解らないけど、それだけは解る。
「はい、どーぞ。」
「…ありがとうございます。」
私の前にココアが入ったマグカップを置き、先生はもう一度向かい合うように座った。
…聞いてもいいかな。
それとも、ほっといた方がいい?
うーん…人の気持ちって難しすぎる。
「…ぶはっ、いーお!!」
「ぅえっ!!え、ぇえっ?!!」