先生と教官室2〜新しい道〜







「すごいじゃん!!高校最後の年に恋しちゃうなんて!!」





「うん…うん、私もそう思う。…それにね、恥ずかしながら今回が私の初恋なんだぁ。」





「え!!!」





これは驚いた。





いつも私を励ましてくれたりアドバイスをくれる恵那は、経験豊富なものだと勝手に思っていたから。





高校最後の大変な時期。





でも、一番心に残るこの時期に恵那が恋をした。





それも初恋。





自分の事じゃないのに、何だかすごく嬉しくなる。





「ちょっと、何で涙目なの?」





いつのまにか私の目には涙がいっぱい溜まっていた。





「だってぇ…何かむしょうに嬉しくて…。」





「ふふ、ありがと伊緒。」





恵那の恋に何故か私が泣いて慰められているって…変なの。






自分でも変だなって思うけど、涙を止める事はできなかった。







< 33 / 379 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop