先生と教官室2〜新しい道〜
「すごいじゃん!!高校最後の年に恋しちゃうなんて!!」
「うん…うん、私もそう思う。…それにね、恥ずかしながら今回が私の初恋なんだぁ。」
「え!!!」
これは驚いた。
いつも私を励ましてくれたりアドバイスをくれる恵那は、経験豊富なものだと勝手に思っていたから。
高校最後の大変な時期。
でも、一番心に残るこの時期に恵那が恋をした。
それも初恋。
自分の事じゃないのに、何だかすごく嬉しくなる。
「ちょっと、何で涙目なの?」
いつのまにか私の目には涙がいっぱい溜まっていた。
「だってぇ…何かむしょうに嬉しくて…。」
「ふふ、ありがと伊緒。」
恵那の恋に何故か私が泣いて慰められているって…変なの。
自分でも変だなって思うけど、涙を止める事はできなかった。