先生と教官室2〜新しい道〜
「我慢してるつもりはなかったけど…もしかしたら無意識にしてたのかな。」
普段の姿が偽物だとは思わない。
でも、今日の姿も先生の一部であることも事実。
誰よりも強いけど、誰よりも弱い。
そんな矛盾している姿を私は知ってる。
「伊緒に甘えてない訳じゃない。むしろ甘えっぱなしだぞ?」
震えた声でも低い声でもない甘い声。
その声が耳に響くだけでドキドキしてしまう。
「あ、でも…そんなに言うなら一つ甘えようかなぁ。」
「??!!!」
抱きしめられていた身体を解放されたと思った瞬間、肩を強く後ろへと押された。
「え…ちょ……」
ヤバい気がするのは私だけでしょうか。
ハッキリとは見えなかったけど、チラッと見えた顔がニヤツいていた気が…。
それに、この体勢はおかしくないですか?
肩を押されて見事に後ろに倒れた私。
そんな私の顔の横に手をつく先生。
…これは俗に言う押し倒されたって奴では?