先生と教官室2〜新しい道〜





「伊緒。」





私の気持ちを読んだのか、先生はフッと笑いながら私を見る。






その優しい笑顔は見ているだけで暖かい気持ちになれる。







「外だけど…キス、していい?」







「っっ……はい」







「少し激しくても?」







「ふふふっ、今日だけですよ?」








少し赤くなった顔に先生の手が触れる。






それを合図に、どちらからともなく唇を重ねた。






ゆっくりと、軽く。







最初はとても優しいキスから。







けど、その後は少しずつ……。








「んっ…せんせ……」








熱の重なりが増していき、激しくなってゆく。








先生の嘘つき。







少しって言ったのに、全然少しじゃないよ。







キスの合間に薄く目を開けると、輝く海が目に入ってくる。








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