先生と教官室2〜新しい道〜
先生は、抱きしめる手の力を少しゆるめて顔を私の肩に置いてから、小さく息を吐いた。
「俺達付き合ってなかったらさ…今日、今みたいな事が起きてたのかな?」
「……………。」
…今日みたいな事って、さっきの私の告白だよね?
相手が自分をどう思っているかが解らない状態での告白か…。
本当はそれが当たり前なんだよね。
好きで、大好きで、相手の事がもっと知りたい。
相手が自分をどう思っているかを知りたい。
だから、告白するんだもんね。
「…起きてたに決まってますよ。私が、絶対に起こしてましたから。」
もし先生とこんな関係になれてなかったら、私は今日、告白していたと思う。
自分にある勇気を全部使って。
先生に隠し続けてきた気持ちを伝えていたはずだよ。
「そっか…ありがと。」
「ふふっ、はい。」
「あ、でも…。やっぱり今日みたいな事は起こらないな。」
「え?」
先生何言って…
「だって、俺がお前に先に告白するからさ。」