先生と教官室2〜新しい道〜
二人に追いつくように、門から一歩を踏み出す。
その瞬間、後ろへと力がかけられた。
「っっ、せ…んっ!!」
え…今……
「ははっ、隙あり。」
学校を出るまさにその一瞬の間に、キスされた…。
「教官室で出来なかったからな。苦し紛れに学校での最後の思い出。」
キスだけでもドキドキしてるのに、先生が顔を覗き込んで話すから余計にドキドキしてしまう。
「二人だけの内緒だぞ?」
そう言ってニヤッと笑う顔は、いつものイジワルな笑顔で。
もう嬉しいんだかドキドキするんだかムカつくんだか。
自分の感情なのに解らなくて、パニックになってしまう。
「よし、行くぞ!!」
でも、そんな私なんてお構いなしに先生は歩き出す。
力強い手は、簡単に私を前へ前へと連れて行ってしまった。