先生と教官室2〜新しい道〜
「ぅあ―――っっ、やっと追いついたな。」
「あっ甲田先生遅いよ!!」
「そうですよ。」
「悪い悪い、ちょっと色々あってさ。」
「えー?色々って何…って、伊緒どうしたの?!顔真っ赤じゃない!!?」
「うっ!!え?!あ、走ったからじゃないかな?!!」
「…ふーん、そう?」
私と先生の秘密。
それは、教官室で過ごした日々と、門でのキス。
それから、恵那と進藤先生の所まで走ってくる途中に言われた、
『落ち着いたら結婚しような』
という突然のプロポーズの言葉。
「明日、皆でピクニックにでも行くか。」
「えー、甲田先生、何でピクニック?」
「そうですよ、子供ですか。小学生なんですか?」
「なっ!!お前らなんだよっ!!ピクニック楽しいだろ!?」
「ぶふっちょ、せんせ…」
でたな、子供先生。
言い出したら譲らないんだよね。
「あ!!伊緒まで笑ってるしっ」
「だ、って…オムライスの次はピクニックって…」
「え、甲田先生オムライス好きなの?」
「…やっぱり小学生ですか。」
「っっお前ら、俺一応年上なんだけど…」
「「「あはははっ」」」
まだ胸のドキドキがおさまる事のないなか、目の前の幸せな時間を噛みしめる。
お互いが大好きな人と手を繋ぎながら、四人並んで前へと歩いていった。
『END』