先生と教官室2〜新しい道〜
「もう二年近くたつっていうのに…変わりませんね、二人とも。」
「ん?急にどうしたんだ?」
いつも俺達の事をからかうだけの進藤先生が、今日はやけに真面目な事を言ってくる。
「いや…ちょっと思っただけです。」
「ふーん…。」
どこか悲しげな顔に見えるのは気のせいだろうか。
いや、悲しげというより悩んでるって感じだな。
「教官室戻ってコーヒーでも飲むか。」
「え?」
「話し聞いてやるよ。」
「………。」
俺の言葉に戸惑っているのか、進藤先生は固まって動かない。
「聞かなくていいなら、俺職員室行くけど?」
「あ、いえ行きます。」
教官室へ続く廊下を先に歩いていると、後ろから慌てて進藤先生が追いかけてきた。
ふーん、今日は何だか素直だな。