先生と教官室2〜新しい道〜





「もう二年近くたつっていうのに…変わりませんね、二人とも。」





「ん?急にどうしたんだ?」





いつも俺達の事をからかうだけの進藤先生が、今日はやけに真面目な事を言ってくる。





「いや…ちょっと思っただけです。」





「ふーん…。」




どこか悲しげな顔に見えるのは気のせいだろうか。





いや、悲しげというより悩んでるって感じだな。





「教官室戻ってコーヒーでも飲むか。」





「え?」





「話し聞いてやるよ。」





「………。」





俺の言葉に戸惑っているのか、進藤先生は固まって動かない。





「聞かなくていいなら、俺職員室行くけど?」





「あ、いえ行きます。」





教官室へ続く廊下を先に歩いていると、後ろから慌てて進藤先生が追いかけてきた。






ふーん、今日は何だか素直だな。





< 40 / 379 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop