先生と教官室2〜新しい道〜
甘いは先生
コンコンッ
「はーい、どうぞ。」
私がノックをした瞬間、待っていましたとばかりに返事が返ってきた。
「……先生。」
「おう片瀬、おはよう。」
私の顔を見てニコッとする先生は、やっぱり少し疲れているように見えた。
「おはようございます。」
何故2人きりなのに片瀬と呼ぶのか疑問に思いながらも話しを続けると、先生はゆっくりと立ち上がった。
「久しぶり。」
「そう、ですね…。」
約一週間ぶりに逢った私達。
よくここまで我慢できたものだと、自分で自分に感動する。
ガチャンッ
「あ…え…?」
気がつくと、目の前にはさっきまで部屋の隅にいたはずの先生がいて、扉の鍵を閉めていた。
なんで…閉めた?
まぁ…大方予想はつくんだけども。
「伊緒…。」
「!!!!!!」
ふと先生の事を考えていると、耳元で声がして身体が反応する。
「あー…この感触久しぶり…。」
鍵を閉めた先生は、扉の前に立ち尽くしていた私をそのまま抱きしめた。
まるで今までのを取り返すように、ぎゅぅっと力強く。