先生と教官室2〜新しい道〜
俺に覆いかぶさって伊緒が真上からこちらを見る。
「先生熱あるんです!!大人しく寝ててください!!」
……え、熱ですと?
この身体のダルさは疲れじゃなくて熱だったのか?
「今日は泊まりますから。ゆっくり休んでください。」
「え、本当に?」
熱があるにしろ、伊緒が俺の家に泊まるなんて…。
「はい、親には言っといたんで。先生、ベッドに移りませんか?」
「…あぁ。」
本当はめちゃくちゃ嬉しくて顔がにやけそうなんだけど…伊緒に不謹慎って怒られそうだから我慢しよう。
伊緒に手を引かれ、ゆっくりと寝室に移動する。
そして寝転んだ俺に、伊緒は優しく布団をかけてくれた。
「じゃぁ、私はお粥作ってきますね。」
ポンポンっと俺の頭を撫でてから部屋を出ていこうとする。
その姿を見た瞬間、何故だか離れたくないという衝動にかられた。