先生と教官室2〜新しい道〜
私の目の前にいるのは進藤先生ですよね?
てっきり白紙の紙を見せたら、もっと色々言われると思って覚悟してたんだけど…。
「決まってないのなら、これから必死でみつければいい。」
「いやでも…」
今まで見つかんなかった事がそんな簡単に見つかるものなの…?
「些細な事でもいい、少しでも興味がもてるものがあったら全力でやってみたり、それを知るんだ。もしそれが違うと思ったらやめて次の事を試せばいいから。」
「………。」
「でも悩みすぎはよくない。何かあったら話し聞いてやるから、いつでも来なさい。」
何て説得力と安心感。
今まではただどうしようとしか思っていなかった進路が、少しだけ楽しみになってきた。
進路が決まってないってのは、沢山の選択肢と可能性があるって事だよね。
逆に進路が決まれば、それに夢中になれるし、それの為の頑張り方が解るんだよね。
「それから、何においても勉強は裏切らないから頑張るように。解った?」
「はい。」
「よし、じゃあもういいぞ。」
「失礼します…。」
白紙のままの紙を進藤先生から受け取り、私は教室を出た。
廊下は夕陽の光が反射していて、とても綺麗だった。