先生と教官室2〜新しい道〜




「まぁ横井の事は片瀬に任せとけ!!」




「…そうですね、片瀬さんに宜しくお伝え下さい。」





そう言って俺に悲しい笑顔を向けた進藤先生は、冷めてしまったコーヒーを一気に飲み干した。






頼むから早く仲直りしてくれよ…?




そんな悲しい笑顔を毎日向けられたらたまったもんじゃない。





いつもの進藤先生じゃなきゃ調子が狂うしな。





「それじゃ今日はご迷惑をおかけしました。お先失礼します。」





「おう、お疲れ。」






いつか最高の笑顔で話せるといいな。





俺が伊緒の事話して、進藤先生が横井の事を話す。




恋人がお互い高校生だと解れば相談もしやすいよな。





女子高生みたいな発想だけど、そんな未来が楽しみで仕方ない。





俺と進藤先生しかほとんどいない教官室。





クーラーもヒーターもないんだから、それぐらいの特権いいだろ?






ソファーに寝転がりながらそんな事を考えていると、いつのまにか俺は夢の中だった。









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