一番星の愛情物語
いろはさまが顔を上げると、笑顔の中年男性が立っていた。


凛々しい顔立ちが、とても貫禄がある。


「栢宮さんのお宅とはご縁があって、嬉しいです。嗣実は中々女性に興味がなくて。困っていたんですよ」


いろはさまがチラッと嗣実さまを見ると、嗣実さまは優しく微笑みました。


「これから、嗣実をよろしくお願いします」


昴さまは、いろはさまに深く頭を下げられました。


いろはさまも凝縮しつつ、頭を下げました。


「ふ、ふつつかものですが、よろしくお願いします」


昴さまは、実央さまと顔を見合わせ、微笑みました。


「さぁ、夕食もできます。ゆっくり、お話を聞かせて下さい」


いろはさまは、緊張しつつも、お二人のお相手をされたのでした。
< 53 / 131 >

この作品をシェア

pagetop