―悲しみの先にあるもの―
「今日も、相変わらずだねぇ〜。」



「だね…。」



そう、翼のまわりには女子がたくさん集まっている。



入学してから、ずっとだな。


しかも、私の席には知らない子が座っていて、翼に話しかけていた。



どうしよう…。



「何あの女。美香、ガツンと言っちゃいな。」



「えっ無理だよ…。」



「じゃあ、私が言ってくる。」



「ちょっちょっと待って。」


私が必死に美希を止めていると、



「なぁ、そこあいつの席だから、どいてくんねぇ。」



「えっうん。」



女は、私を睨むと席を立った。



こ、恐いー!!!



あの人、恐すぎるよ。




< 11 / 78 >

この作品をシェア

pagetop