ブルーワールド




「じゃあ…」



「あのね、イルカ。いつか海でイルカと一緒に泳ぐの。素敵じゃない?」



「イルカか…。」



気づきもしなかった答えに、少し戸惑った。



でも同時にこの時、彼女の泳ぎがなぜ、あんなに自由だったのかわかった気がした。



初はいつもイルカと泳ぐイメージを持っていたから、あんなに自由で優雅な泳ぎだったんだと



「女のロマン!ねっ?似てるでしょ?」



「それは…女のロマンなのか?」



「なら…私のロマンよ!」



どうだ参ったかとばかりに力説された



「……」



「今、引いたでしょ?」



「いや…そんなことはっ」



正直に言えば少々



その図太さと突飛もない思考回路に引きました。



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