ブルーワールド
夏の終わり
夏休みはもうすっかり終わったっていうのに
この街のセミの声は途絶えることはない。
まだ太陽はギラギラと輝いていて
今年のしつこい暑さにいい加減うんざりしていた。
「くっはぁー、たまんねえよ。俺ちょっと行ってくるわ。」
どこでもなのかもしれないが、一般の公立高校よろしくこの高校にもクーラーなんてついちゃいなかった。
「何?どこ?」
「こんな暑けりゃ、行くところなんて一つしかないだろ。」
「おまえ、また行くのかよ」
「いいだろ。お前らとは違って俺は部員なんだし。行ってくるわ。じぁあな。」
「うわっ!!裏切り者!!」