ブルーワールド
俺の返事なんか構わず、彼女は続けた。
「栄君ってさ、初音といつ知り合いになったの?」
いつって…
「つい最近」
それが何か?
「それって二週間くらい前?」
たしか
「多分それくらい」
「そっか」
何か一人で納得顔の彼女
俺こういうのイヤ
「初音は多分あんたに会った日以来学校来てないよ。部活も辞めた。」
「なんで…」
「辞めたっていうか…学校辞めて転校したのよ。」
聞いてない?と続ける彼女の声はもう耳に入っていなかった。
「連絡先…って大丈夫?聞いてる?」
俺に憐れみを込めた視線を送る初のクラスメイトにお礼も言わず
俺はある場所へと向かった