ブルーワールド



「…ったくよぉ、辛気臭せぇ顔してないで、ちょっとは相談とかしろよな!!!
敬介とかもマジで心配してたし…」



真剣な顔をして沢村は言う。



「親友…だろ?」



余りの真剣な表情におどけてみてしまう。



「親友ねぇ?」



俺は沢村を見る。



どうやら本当に心配はしていてくれたらしい。



「どっちかっていったら悪友じゃん?」



そう返せば沢村はムスッとして



「…別に良いけどさ。ひとりで溜め込むなよ」



といった。



沢村はいいやつだ。
『親友』とはなかなか良い響きかもしれない



二人の気持ちが妙に暖かく、今の俺には嬉しかった



俺は沢村の言葉に答えずただニヘラッと笑っておいた



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