ブルーワールド



よくわからなかった



初が俺のことを好きだということも



俺が初のことを好きかどうかも



全てが非現実的に進んでいた



ただ、あの日



初と碧の世界に行った日のことを思い出した



赤く染まってゆく宇宙を



初と繋いだ手から感じた体温を



髪から香った塩素のにおいを



魔法をかけたと言ったときの
寂しそうな笑顔を



思い出した




あの日俺は初のことをもっと知りたかった。



今も…知りたい



また初と碧の世界に行きたい



そう感じていた





俺は…



無性に初に会いに行きたくなった。




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