解ける螺旋
そう、安堵したはずなのに、確かな温もりが、一瞬にして俺の中に世界を呼び戻す。
それと同時に得体の知れない不安が一気に押し寄せて来て、俺は勢い良く身体を起こした。
無意識に探した温もりに辿り着けない。
妙な焦燥感が俺を堰立てる。
見慣れない部屋。
手を伸ばした先に、感じたはずの温もりはない。
ここはどこだ? 奈月はどこだ?
「奈月っ!」
布団を跳ね除けてベッドから飛び降りた。
ドアを開けると同時に暖色の淡い光が身体を包んだ。
眩しさに一瞬目を細めて、明るさに目が慣れた時。
やたらと整然としたリビングが視界に飛び込んで来る。
だけどその空間にも奈月の姿が見えない。
「……奈月っ!?」
ドクンと心臓が大きく鳴った。
大きな不安の塊に飲み込まれそうになって、俺は焦りで眩暈を起こしそうになる。
どうして。
意識を手放す前まで、確かに傍にいたはずなのに。
それでもその姿を探してもう一度叫ぶと、
「はい? ……え?」
拍子抜けする位呆気なく、困惑した声が返って来た。
リビングの奥のキッチンから顔を出した奈月が、キョトンとして首を傾げている。
「な、奈月……?」
その姿を目の前にして、捜していたのは自分なのに茫然とした。
それと同時に得体の知れない不安が一気に押し寄せて来て、俺は勢い良く身体を起こした。
無意識に探した温もりに辿り着けない。
妙な焦燥感が俺を堰立てる。
見慣れない部屋。
手を伸ばした先に、感じたはずの温もりはない。
ここはどこだ? 奈月はどこだ?
「奈月っ!」
布団を跳ね除けてベッドから飛び降りた。
ドアを開けると同時に暖色の淡い光が身体を包んだ。
眩しさに一瞬目を細めて、明るさに目が慣れた時。
やたらと整然としたリビングが視界に飛び込んで来る。
だけどその空間にも奈月の姿が見えない。
「……奈月っ!?」
ドクンと心臓が大きく鳴った。
大きな不安の塊に飲み込まれそうになって、俺は焦りで眩暈を起こしそうになる。
どうして。
意識を手放す前まで、確かに傍にいたはずなのに。
それでもその姿を探してもう一度叫ぶと、
「はい? ……え?」
拍子抜けする位呆気なく、困惑した声が返って来た。
リビングの奥のキッチンから顔を出した奈月が、キョトンとして首を傾げている。
「な、奈月……?」
その姿を目の前にして、捜していたのは自分なのに茫然とした。