解ける螺旋
誰もがありえないと思うしかない現象も、教授に言わせれば『面白い』という一言で片付けられる。
多分そうやって、ありえない事象にも説明を付けようという思考が働かなければ、科学の分野の研究など続けられないんだと思う。
「タイムパラドックスですね。
今この時空に存在する人間が、過去のある一点に存在するはずがない。
存在出来るならそれはパラドックス、矛盾です。
ですが、もしそれが可能ならば。
そう考えたら、面白い話になるでしょう?」
「面白いと言うか……。やっぱりありえないです」
教授の言葉をそのまま可能だと考えたら。
それはつまり時空跳躍、タイムトラベル、テレポーテーション、そんな解明できないSF現象の議論にまで結び付く。
だからありえない、と誰もが言うのに。
「是か非か。
その真偽はともかくとして、量子力学の観点で、並行世界でのトリップは実験されている。
今ここにある物体が、ここではない他の場所にトリップする。
量子コンピューターや量子テレポーテーション。
そんな言葉が物理学の世界に在るのだから、存在を否定は出来ないでしょう」
学生以上に夢のある教授の言葉に、やっぱり苦笑してしまう。
多分そうやって、ありえない事象にも説明を付けようという思考が働かなければ、科学の分野の研究など続けられないんだと思う。
「タイムパラドックスですね。
今この時空に存在する人間が、過去のある一点に存在するはずがない。
存在出来るならそれはパラドックス、矛盾です。
ですが、もしそれが可能ならば。
そう考えたら、面白い話になるでしょう?」
「面白いと言うか……。やっぱりありえないです」
教授の言葉をそのまま可能だと考えたら。
それはつまり時空跳躍、タイムトラベル、テレポーテーション、そんな解明できないSF現象の議論にまで結び付く。
だからありえない、と誰もが言うのに。
「是か非か。
その真偽はともかくとして、量子力学の観点で、並行世界でのトリップは実験されている。
今ここにある物体が、ここではない他の場所にトリップする。
量子コンピューターや量子テレポーテーション。
そんな言葉が物理学の世界に在るのだから、存在を否定は出来ないでしょう」
学生以上に夢のある教授の言葉に、やっぱり苦笑してしまう。