ha-na-bi
クラス替え
「ねえ、何組だった?」
「3組、そっちは?」
「わたし8組」
なんで8クラスもあるんだ、この学校は。
わたしは小さく溜息をついた。
仲の良い友達はみんな違うクラス。
そりゃそうだよね…
8クラスもあったら、同じクラスになること自体奇跡だもん。
先生、ラストくらいみんなの交友関係考えてくれたっていいじゃん。
…けち。
「あ、のんちゃん」
「あ、葵ちゃん!」
偶然階段で出会った友達…のんちゃんこと鎌田 望を見て、わたしは駄目元で聞いてみた。
「のんちゃん、何組だった?」
「わたし8組」
「…え、まじで?
わたしも8組!」
「ほんと!
香織ちゃん一緒でよかった!」
「わたしもー!」
階段できゃーきゃー騒ぐわたしたち。
周りの邪魔になってたって気にしなかった。
よかった、やっぱり先生は優しいから友達と同じクラスにしてくれたんだね。
感謝、感謝っと。
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