Rainy days never stay~心の傷痕~
あの事件の一週間後、彼は沖縄出張に出かけていた。

結局、家賃込みで良い条件のアパートは見つからず、今も彼のマンションに私はいる。

彼はいつまで居ても良いって言ってくれるけど、私は甘えるつもりはなかった。

だって、こんな曖昧な状態は絶対良くないもの。

だから、彼が出張中に引っ越し先を私は見つけるつもりだ。

「彼に好きって言われたの?」

楓の核心をつく質問。

「・・・うん。」

「ふ~ん、・・・彩乃さんはその人と付き合い長いんですよね?どんな人ですか?」

「良い人よ、すごくモテるけど。」

「・・・そうですか、彼は桜を大事にしてくれると思いますか?」

「少なくとも彼が女性に執着している姿、私は初めて見たわ。」

「それってつまり、本気って事ですよね?」

「私はそう思う。」
楓は考える様に黙り込んだ。



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