Rainy days never stay~心の傷痕~
「・・・分かった、君が望むならもう君の前には現れないよ。
でも、1つだけ約束してくれ。」

「何ですか?」

「頼むから食事だけはちゃんとしてくれ、倒れるまで自分を傷付けないでくれ。
もっと自分を大切にしてくれ。」

「・・・わかりました。お約束します。」

彼は力なく微笑む。

そして、そっと私の頬に触れる。

優しく愛惜しむように。

「俺は結局君を傷つけてしまった。ごめんな。」

そして、彼は部屋を出て行った。

ドアが閉まった瞬間、私の目からは涙が溢れ出す。

それは、やがて嗚咽へと変わる。

彼はもういない、私の前から消えてしまった。

私が追い出したのだから・・・。

私はその日、泣きつかれて意識を失うまで泣き続けた。




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