Rainy days never stay~心の傷痕~
そんなこと、すっかり忘れてた。

進よりも、陽樹さんへの気持ちの方がずっと大きくなっているんだと改めて認識する。

私は首を横に振る。

「・・・いいえ、そんなことは気にしてないです。私が許せないのはそこじゃない。」

「じゃあ、何?」

「陽樹さんが私と進の関係を知っていて、私に何も言わなかったことです。」

私はその嘘が許せなかった。

信じれば、信頼すればする程、裏切られたときの傷は大きいから。

もう二度とあんな思いはしたくない。

「でもね桜、長谷川さんは進君と同じとは限らないじゃない。
彼本人からちゃんと話を聞いたの?」

楓が私に問う。

私は頷く。
「本人から真実を聞いたわ。」

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