Rainy days never stay~心の傷痕~
「そうじゃなくて、彼の本当の気持ち聞いてみた?
なぜ桜に近づいたのか?」

「それは・・・、聞いてない。だって、・・」

俯いて、私は首を横に振る。

「・・・怖くてそれ以上聞けなかった。」

「1ヶ月前の桜ちゃん、見ていられなかったもの。」

苦しそうに彩乃さんが言う。

「食べ物はろくに食べないし、殆どの時間を仕事に割いて、疲れたら死ぬように数時間寝るだけ。
このままでは死んでしまうと思ったわ。」

「・・・ごめんなさい。あの時は少しでも考える時間を持ちたくなくて・・・。」

「長谷川君のこと、どうしようも無いくらい好きになっちゃったのよね。」

「・・・・・・。」

「今もその気持ちは変わらない?」

彩乃さんの問いに、私は切なく頷く。

「・・・時間が経てば少しは落ち着くと思ったのに。そんなこと全然なくて・・・。」



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