Rainy days never stay~心の傷痕~
そのときだった、開発部のドアが勢い良く開く。

その音は奥にある休憩室にも聞こえるほどの音だった。

何事かとそちらを見ると、入ってきたのは彩乃さん。

彼女は形振り構わず神田川先輩の処に向かう。

そして、必死の形相で何かを一生懸命訴えている。

それを聞いた先輩は、すぐに電話をどこかにかけた。

何かが私の心に引っかかった。

胸騒ぎがする。

気付くと私は休憩室を飛び出し、先輩の所に向かっていた。



「先輩、どうしたんですか!!」

私が先輩の席に辿り着くと同時に、彼は受話器を元に戻した。

そして、私の方を振り返る。


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