Rainy days never stay~心の傷痕~
告白
彼のマンション。

リビングの扉を彼が開ける。


彼の存在を感じられる、とても心地の良い空間。

「桜子、ちょっと離してくれる?」

彼に言われた意味が分からなくて私は首を傾げる。

私、何か掴んでたかな?

確認しようと視線を下に移す。

・・・あっ。

私は彼のスーツの裾を無意識に握りしめていた。

「ごめんなさい、スーツが皺になっちゃう。」

すぐに手を離す。

私、無意識のうちに握りしめてたんだ。

彼がクスッと笑い、私の頭を撫でる。

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