Rainy days never stay~心の傷痕~
「大丈夫、俺は逃げたりしないよ。
着替えてくるから少し待ってて。」

そんなつもりじゃなかったんだけど・・・。

「・・・はい。」

私は少し俯いて、小さく返事をした。

「桜子、かわいい。」

そう言って彼は俯いた私の顔を上に向けさせ、頬にキスをする。

そして、別の部屋に消えていった。

独り取り残された私は、キッチンに行く。

2人が好きなダージリンティーを用意するために。

やかんに水を入れ、焜炉にかける。

1ヶ月前、私が逃げる様に飛び出した部屋。

今、また私は戻ってきた。

彼と一緒に。

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