Rainy days never stay~心の傷痕~
丁度2ヵ月くらい経った頃かな、俺は思わぬ所で彼女を見つけたんだ。

本当にびっくりしたよ。

彼女は会社のラウンジで女友達と昼を食べてた。

だけど、あのときとは別人の様な笑顔だった。

どこか寂しそうではあったけど。

それから俺は彼女のことを調べた。

千葉桜子、25歳。

開発部で龍之介と同じ部署の後輩だった。

それからは彼女を社内で見かけると、目で追わずにはいられなかった。

時々独りのときに見せる寂しげな顔がいつも引っかかってた。

だけど、自分からは話しかけることができなかった。

拒絶されそうで。

あのときの君は、特に男性を避けている様に見えたから。

傍から見ると、誰にでも明るく接している様に見えたけど。

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