Rainy days never stay~心の傷痕~
少しずつ、いつもの自分に戻れてきたかなと思った頃、私は陽樹さんに出会った。

私の間接的な拒絶に、あなたは動じなかった。

大抵の男性はそれに気付いて、私から離れていくのに。

だから、私は陽樹さんにはっきり伝えた。

今は誰ともお付き合いする気はないって。

それでもあなたは引かなかった。

こんな人もいるんだなって思ったのが、正直な気持ち。

でも、いつも私の頭にはある疑問が浮かんでた。

彼は私のどこに好意を持ってくれたのか。

だって、まだ数回しか会ったことなかったんだよ。

私の何を知ってるのって思った。

ずーっと頭の片隅に、いつもその疑問が離れなくて。

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