Rainy days never stay~心の傷痕~
「彩乃さん!!これ一体どういうことですか?」

「桜ちゃん、もしかして長谷川君に聞いてないの?」

「この人、何も説明してくれないんです。」

私は陽樹さんを指差して、彼を睨みつけた。

「この人ってのは、ちょっと酷いんじゃないかな。」

「知りません。意地悪ばっかりする陽樹さんがいけないんです。」

今日の陽樹さん、本当に意地悪なんだもん。

「陽樹は悪くないよ。
俺が黙って連れて来てって頼んだから。」
 

「先輩!!」

奥から神田川先輩が現れた。

「前に約束した借りを返そうと思って。」

「仮?」

「ほら、お詫びに美味しいもの食べさせてやるって約束しただろう。」

そう言えばそんなことあった様な・・・。

「あっ、先輩のお家にお邪魔したときの・・・。」

そんなのすっかり忘れてたよ。


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