Rainy days never stay~心の傷痕~
「思い出したか。これから北海道に蟹を食べに行く。」

「は?北海道??」

この人何言ってるの、って顔を私は陽樹さんに向けた。

だけど、彼は知らん顔。

仕方ないから、私は彩乃さんに助けを求める。

「そのままの意味だと思うわよ。
これから、この乗ってる乗り物で行くつもりなんでしょ。」

半ば彩乃さんは呆れ顔。

「まあ、そういうことだ。
俺は前にいるから、何かあったらそこのインターホンで連絡してくれ。」

そう言うと、先輩はスタスタと機内の前に消えてしまった。

全然意味が分からないんですけど!!

誰か私に理解できる様に説明して!

いつの間にか私は座席に座らされ、シートベルトを締められていた。

機体はゆっくりと動き出す。


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