Rainy days never stay~心の傷痕~
私が出したのは青色のシンプルな大きい傘。

「うん、最近は機能性重視で大きい傘持ち歩いてるんだ。」

「・・・ふ~ん。」

ちょっと不思議そうな顔してたけど、楓はそれ以上突っ込んで聞いて来なかった。

実はこの傘、私のお守り。

この傘と一緒にいると、小さな幸せが起こるんだ。

何となくだけど、私を守ってくれてるみたいな。

だから最近は天気予報が晴れの日でも、いつも持ち歩いてる。

でも、どうやって手に入れたのか、私覚えてないの。

いつの間にか私の手元にあって・・・。

この気持ちをどう説明したら良いか分からなくて、楓には適当な説明で誤魔化した。

「今、あの傘持ってないから今度渡すね。」

「やった!!ありがとう。」

まあ、楓が喜んでくれるなら何よりだ。
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