Rainy days never stay~心の傷痕~
何はともあれ勿論セキュリティもしっかりしていて、部屋に辿り着く前にマンション入り口の扉を、まず突破しなければならない。

恐る恐る扉の近くにあるパネルに部屋番号を入力する。

すぐに応答があった。
「はい、どちら様ですか?」

初めて聞く声に私はドキッとする。

あれ、間違えたかな??

「あの、神田川さんのお宅ですか?」

「そうですが、もしかして千葉さん?」

私がそうだと答えると、程なくして入り口の自動ドアが開いた。


「どうぞ中へ。入って直ぐ右にエレベーターがあるので、それで14階の右端の部屋まで来て下さい。」
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