Rainy days never stay~心の傷痕~
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目を開けると、そこは病院のベッドの上だった。

左手に暖かいものを感じて、そちらに目線を向ける。

それは、彼の手。

ずっと握っていてくれたのだろうか。

心の中から温かいものが溢れ出してくる。

「・・・長谷川さん。」

彼が顔を上げる。

私の目を見つめて微笑む。

「大丈夫?」

「・・・はい。私倒れたんですね。」

意識を失った直前のことを思い出す。

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