Rainy days never stay~心の傷痕~
「で、どうする?病院に1日泊まるか?」

神田川先輩が私に尋ねる。


どうしよう、まだ正直アパート付近には近付きたくなかった。

病院にいる方が安心かな?

「俺の家来ない?」


「・・・ええと、それは・・・。」

長谷川さんの言葉に何て答えて良いか戸惑う私。

思わず頷いてしまいそうな私と躊躇する私が半分半分。

「君のアパートは問題外だ、絶対に却下。
病院も君を独りにしてしまうから嫌だ。」

そんな事言われても・・・。




「さっきからこいつ、こればっかりで聞く耳持たないんだよ。
でも、迷惑なら言ってくれ。
こいつ引きずってでも連れて帰るから。」

「・・・なんだよそれ。」

拗ねてる長谷川さん、すごく可愛い。

初めて見る意外な素顔に、胸がキュンとなった。

自然と笑顔が溢れる。

「大丈夫です、お2人は先に帰って下さい。明日も会社早いですから。
長谷川さんには私の気持ち、自分からちゃんと伝えます。
神田川先輩、小牧さんをちゃんと送ってあげて下さいね。」

「・・・わかった、無理するなよ。
明日、会社は休め。課長には俺から伝えておくから。」

私はベッドの上で上半身だけ起き上がろうとした。
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