Rainy days never stay~心の傷痕~
「長谷川さん、助けてくれて本当にありがとうございました。」

私は深々と頭を下げた。

ちゃんとお礼を伝えたかったから。

「俺、君のメール読んだとき心臓が止まるかと思った。
あんなに慌てたの生まれて初めてだよ。
気が付いたら会社を飛び出してた。」

彼の手が私の頬を包む。

温かい。

私は彼の手に自分の手を添えた。

「私ね、あの人に触られてる間ずっと長谷川さんの名前叫んでた、助けてって。
多分、私の中であなたの存在がとても大きくなってる。」

彼は黙って私の話を聞いている。

「でも、まだ付き合ったりするのは・・・。
私、自分に自信がなくて。
中途半端のまま長谷川さんとの関係を始めたくない、大事にしたいから。」
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