Rainy days never stay~心の傷痕~
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マンションの扉の前。

長谷川さんがカードKey片手に扉を開ける。

「どうぞ、あがって。」

「・・・お邪魔します。」

玄関で遠慮がちに私は靴を脱ぐ。

その後に続いて、彼も扉に鍵をかけてから靴を脱いだ。

さっき、目の前に聳え立つマンションに私は唖然としたばかり。

全然神田川先輩のマンションに負けてない。

うちの会社、そんなに給料良かったっけ??

リビングの扉の向う側も予想通りだった。

壁全体が窓という造りにはなっていなかったけど。

「荷物は適当に置いて。後でゲストルームに案内するから。」

私はハンドバッグをソファの横に置いた。

彼はキッチンに消える。

私は何となく落ち着かなくて、ソファに座って辺りをキョロキョロ見回す。

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