Rainy days never stay~心の傷痕~
「俺のことも名前で呼んで。」

「・・・・・・・・・陽樹さん。」

「さんはいらないんだけどな。」

「・・・ごめんなさい、それは無理です。呼び捨てなんかできない。」

どんな関係でも目上の人に呼び捨ては、私の意に反する。

クスッと、彼が耳元で笑う声が聞こえた。


「本当に桜子は面白いよ。
それが君のこだわりなんだよな。
わかった、今はそれで我慢する。」

私、呆れられた??

彼がさらに私を強く抱きしめた。

既に私の思考回路はボヤーッとしてて、ちゃんと考えられなくなっている。

段々唇が耳から首筋に移動する。


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