Rainy days never stay~心の傷痕~
「はい、これそこのテーブルに持ってって。」

そう言いながら、私に今焼きあがったハムエッグを渡す。

リビングのテーブルには、既に2人分の箸とマグカップ、それとサラダが置いてあった。

彼もリビングから焼きあがったトーストを両手にやってくる。

「嫌いな物とかある?」

「いいえ、基本何でも食べます。
・・・でも、セロリだけは食べられません。」

「そうなんだ。」

「・・・苦いもの苦手で。」

「可愛いな。」

「・・・どうせ、子供ですよ。」

俯く私。

そしたら、また頭を撫でられた。

「セロリは入ってないから大丈夫だな。
冷めないうちに食べよう。」

「・・・はい、頂きます。」

定番の朝食だけど、とても美味しかった。

誰かと朝食を一緒に食べるなんて、久しぶりな気がする。
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