Rainy days never stay~心の傷痕~
「さっき、警察から電話があった。
昨日の話を聞きたいから、署まで来て欲しいそうだ。」

「・・・そうですか。」

「辛かったら断っても良いんだよ。もう少し落ち着いてからでも。」

結局先延ばしにしても、いつかは通らなければならない道。

だったら先に終わらせてしまう方が良いよね。

「いいえ、行って来ます。」

「俺も一緒に行こうか?」

「陽樹さんはダメです。
今日は会社に行って下さい。」

唯でさえ昨日、私の為に会社を途中で抜け出しちゃったんだから。

これ以上迷惑かれられないよ。

「俺に遠慮はするなって言ったよね。」

「遠慮なんてしてません。
いつか通る道です。乗り越えないと。」

黙って私を見つめる彼。

私も自分の意思を示すため、見つめ返す。
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