Rainy days never stay~心の傷痕~
そして、彼は小さなため息一つ。

「俺の負け、行っておいで。俺は会社に行く。
その代わり、ちゃんとここに戻って来ること。」

「・・・私、まだいていいの?」

「当たり前だろう。
少なくとも来週の出張まではここにいて。
その間にこれからどうするか考えよう。」

「これから?」

「あのアパートに戻るのは却下だよ。
もう少しセキュリティーの良い所じゃないと。」

それって、今より家賃高くなっちゃうよね。

入社3年目の私には、金銭的にまだそんなに余裕はない。

ちょっと難しそうだなぁ。

「まあ、俺としてはずっとここにいてくれても構わないんだけど。」

「それは駄目です。けじめはちゃんとしないと。」

「言うと思ったよ。だから、一番良い方法考えよう。」

「はい。」

彼と話してると、何でも解決しそうに思えてしまうのが不思議だ。
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